まるっとミミ吉

ミミ吉のこと色々

理系×文系

向井湘吾『リケイ文芸同盟』を読んだ。 以下ネタバレあり。 リケイ文芸同盟 (幻冬舎文庫) 作者: 向井湘吾 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2016/10/07 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 数値ができないものが苦手で、純粋な理系人間、桐生蒼太は…

言葉に救われる

最果タヒ『きみの言い訳は最高の芸術』を読みました。 きみの言い訳は最高の芸術 作者: 最果タヒ 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2016/10/26 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る 詩人であり小説家である著者のエッセイ。 一編一編…

向き合った先にあるもの

こだま『ここは、おしまいの地』を読んだ。 以下、ネタバレあり。 ここは、おしまいの地 作者: こだま 出版社/メーカー: 太田出版 発売日: 2018/01/25 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (3件) を見る 私はヤンキーと百姓が九割を占める集落で生まれ育…

新しい家族の形

山崎ナオコーラ『偽姉妹』は、新しい家族の形を提唱する小説だ。 以下ネタバレあり。 偽姉妹 (単行本) 作者: 山崎ナオコーラ 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2018/06/07 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 正子は『屋根だけの家』で息子…

2月に読んだ本

2月に読んだ本の備忘録。 1.雪舟えま『バージンパンケーキ国分寺』 バージンパンケーキ国分寺 (集英社文庫) 作者: 雪舟えま 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2019/01/18 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 高校生のみほは親友と幼馴染が付き合い…

心の声は最強の味方

綿矢りさ『私をくいとめて』は、30代の女性が自分の心の声と対話しながら話が進んでいく。 以下ネタバレあり。 私をくいとめて 作者: 綿矢りさ 出版社/メーカー: 朝日新聞出版 発売日: 2017/01/06 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (5件) を見る 主人…

米澤穂信おすすめ3選

米澤穂信といえば「古典部」シリーズがアニメ化、実写映画化されて有名ですが、今回は「古典部」シリーズ以外のおすすめを3作品紹介したいと思います。 1.『さよなら妖精』 さよなら妖精 (創元推理文庫) 作者: 米澤穂信 出版社/メーカー: 東京創元社 発売…

こってりと濃厚。

こってりと濃厚。 まさか小説にこの表現を使う日が来るなんて。 しかし、この小説にはぴったりな表現だと思う。 以下、ネタバレあり。 柚木麻子『BUTTER』 BUTTER 作者: 柚木麻子 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2017/04/21 メディア: 単行本 この商品を含…

禁断の読書会

「読書会」と聞いて何を思い浮かべますか? 読書が好きな人たちが集まり、1冊、または複数冊の本について語り合う場。 そこでは自由に感想や意見を交わすことができる。 私が思い浮かべていたのはそういうイメージです。 でも、もしそれが許されないことだ…

翻弄する綿矢りさ

綿矢りさの作品を意識的に読んでいるが、今回読んだ『ウォーク・イン・クローゼット』に収録されている「いなか、の、すとーかー」はこれまでの作品と毛色が違った。 以下ネタバレあり。 ウォーク・イン・クローゼット (講談社文庫) 作者: 綿矢りさ 出版社/…

初めての韓国文学

韓国文学が最近流行っている。 ツイッターでもよく見かけるし、三宅香帆さんもcakesで紹介していたので気になっていた。 地元の図書館で検索してみると、ヒットするヒットする。 私が知らないだけで、隣の国の文学はしっかりと根付いているんだなと思った。 …

働くって楽しい?お仕事小説3選

働くって楽しいですか? 私は素直に「はい」とは答えられません(笑)。 これから紹介する作品の登場人物たちも、素直に答えられる人と答えられない人に分かれるのではないかなと思います。 今回はそれぞれ違う職種のお仕事小説を、3作品紹介したいと思いま…

1月に読んだ本

1月に読んだ本は4冊。 思っていた以上に少ない。Amazon Prime Videoで海外ドラマばかり観ているせいかな。 1.綿矢りさ『かわいそうだね?』 かわいそうだね? (文春文庫) 作者: 綿矢りさ 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2013/12/04 メディア: 文庫 こ…

海外ミステリおすすめ3選

海外ミステリを読むようになったのは、大学生の頃。 以前ブログでも紹介した、『桜庭一樹読書日記』を読んだ影響で興味を持ったのがきっかけです。 今回は、最近読んだ海外ミステリの中で特におもしろかった3作品を紹介したいと思います。 1.アラン・ブラ…

「卒業」はゴールじゃない

生まれて初めて買った同人誌は、劇団雌猫さんの『悪友vol.4 卒業』です。 劇団雌猫さんの同人誌はずっと買いたいと思っていたのですが、今年はお金を使う年ということで、さくっとネットで注文しました。 届いた時は感動しました。ネット社会バンザイ!! タ…

図書館・図書室が舞台の小説3選

私は子どもの頃から本が好きで、学校の図書室はもちろん地元の図書館にもよく通っていました。 図書館通いは今も変わることなく、おかげでたくさんの本に出会えています。 今回は、図書館・図書室が舞台の小説を3作品紹介したいと思います。 1.緑川聖司『…

私たちには知るべき世界がある

フィクションを読むことが多いですが、ノンフィクションを読むことも好きです。 自分が知らなかった世界や考え方を知ることができるから。 今回は、ここ最近読んだノンフィクションを3冊紹介します。 1.小川たまか『「ほとんどない」ことにされている側か…

人の日記を読むってなんだか背徳感がある

「日記」を読むことが好きです。人の日記ならなおさら。 今回は、私が勝手に「日記文学」だと思う作品を3つ紹介します。 1.二階堂奥歯『八本脚の蝶』 八本脚の蝶 作者: 二階堂奥歯 出版社/メーカー: ポプラ社 発売日: 2006/01/01 メディア: 単行本 購入: 5…

女の敵は女<<<<<<<<<女の味方は女

「女の敵は女」ってたまに聞きますが、それってどうなのと疑問に思います。 確かに恋のライバル、職場での人間関係などで女性同士が敵対することってあると思いますが、それって「女」として敵に思うというよりは、「人としてどうなの?」って思うことの方が…

赤川次郎を100冊以上読んだ私が選ぶおすすめベスト3!!

初めて読んだ文庫本は赤川次郎の『吸血鬼は良き隣人』(コバルト文庫)でした。 吸血鬼は良き隣人 (集英社文庫) 作者: 赤川次郎,ホラグチカヨ 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2011/07/20 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 母が赤川次郎が好きで…

信頼と安心のブックガイド

本を読むことが好きだ。 本を読んでいる人が好きだ。 本を読んで書評やブックガイドを書いている人が好きだ。というわけで、私が参考にしているブックガイドを3冊紹介します。1.桜庭一樹 『少年になり、本を買うのだ』少年になり、本を買うのだ 桜庭一樹読…

メイクをあきらめていた女

私は肌が弱い。プチプラコスメを使うと吹き出物ができ、市販のリップクリームを使うと唇が荒れ、ヘルペスができることもある。そうなると使えるコスメが限られ、唇には皮膚科処方のワセリンを塗るしかなくなる。美容垢やコスメ垢、美容系YouTuberの人たちが…