赤川次郎を100冊以上読んだ私が選ぶおすすめベスト3!!
初めて読んだ文庫本は赤川次郎の『吸血鬼は良き隣人』(コバルト文庫)でした。
母が赤川次郎が好きで、本棚にはたくさんの本が並んでいて、毎日毎日読んでいました。
その数は100冊以上。
今回は、その中から私がおすすめしたい「赤川次郎ベスト3」を紹介します。
(本当はベスト50くらいしたいですが、長くなるので割愛・・・)
第3位『東西南北殺人事件』
警視庁一の破天荒、大貫警部が活躍するシリーズの第1巻。
赤川次郎のキャラクターで一番好きなのがこの大貫警部。とにかく無茶苦茶で「夫が殺されたら犯人は妻」と決めつけたり、上司の箱崎警視を無視して勝手に記者会見をしたり、部下の井上刑事とその婚約者向井直子のいるところに出没し食事をたかったりとやりたい放題。
しかし、偶然なのか推理力があるのか事件が起これば必ず解決する。そのギャップが最高。
第1巻で大貫警部がどんな人なのか知ってもらい、気に入った人はこのシリーズを読み続けて欲しい。連作短編なので読みやすいし、ミステリなのに笑えます。
第2位『スクリーンの悪魔』
花園学園高校に通う女子高生3人が様々な事件を解決していく「悪魔シリーズ」の1冊。
主人公は姉御肌の由利子、演技力に定評のある旭子、資産家の令嬢で推理よく抜群の香子。
物語は、3人の後輩ゆかりが女優としてスカウトされるところから始まる。映画デビューを妨害するかのような事件が起き、ゆかりのボディーガードとして3人は事件に乗り出すが、次々と殺人事件が起きる。
なぜ私がシリーズの中でこの1冊を推すかというと、3人の活躍の他に、由利子に「恋」が訪れるからだ。それまで男勝りだった彼女が恋によって乙女と変わるところがこのシリーズを読んできた者としては微笑ましい。
このシリーズはどの巻からでも読めるが、3人の活躍プラス恋愛を楽しめるこの1冊をおすすめしたい。
第1位『華麗なる探偵たち』
華麗なる探偵たち: 第九号棟の仲間たち1 〈新装版〉 (徳間文庫)
- 作者: 赤川次郎
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2016/09/02
- メディア: 文庫
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「華麗なる探偵たち」シリーズの第1巻。
この話にはシャーロック・ホームズ、ダルタニアン(三銃士)、 エドモンド・ダンテス(巌窟王)など、架空の人物や歴史上の偉人が多く出てくる。
しかし、彼らに共通しているのは全員が精神病院第九号棟の患者であるということだ。つまり彼らは自分がその人物であるという妄想に取り憑かれているのだ。
そこに遺産相続問題で親族に送り込まれた主人公鈴本芳子は、彼らの知恵と推理力を借り、事件を解決したことをきっかけに探偵業を始めていく。
とにかく、妄想に取り憑かれた彼らがおもしろい。本当に自分がシャーロック・ホームズだと思っている紳士は推理力に長け、ダルタニアンはフェンシングの腕前がプロ級。自称している人物の特技を持った彼らはどんな事件でも解決していく。
彼らの良き理解者である主人公が普通の女性(ただし相当な資産家)なので、読者は話に置いていかれる事なく楽しく読むことができる。
このシリーズは第1巻から読むことをおすすめします。
以上が私のおすすめベスト3です。改めて見ると全てシリーズものですね。しかもユーモア・ミステリばかり。
赤川次郎はノンシリーズもおもしろいのですが、シリーズものはキャラクターたちが個性的で、そのキャラクターの出てくる話をたくさん読むことができるので、私はシリーズものをおすすめします。
赤川次郎の著作は膨大な数で、シリーズものも多いので、その中からみなさんのベストを見つけてみてはいかがでしょうか。
本当はもっと赤川次郎について語りたいのですが、やっぱり長くなるので断腸の思いで割愛。