3月に観た映画
3月に観た映画の備忘録です。
1.『キャロル』
クリスマスを控えたある日、デパートのおもちゃ売り場で働くテレーズは、娘のためにおもちゃを買いに来た美しい人妻キャロルと目が合う。
その瞬間、互いに何かを感じた。
離婚調停中のキャロルは愛する一人娘を奪われそうになり、孤独を感じていた。
その孤独にテレーズは寄り添い、2人は互いに惹かれあっていく。
とにかくケイト・ブランシェットが美しい。気品ある美しさ。
そしてルーニー・マーラの健気な可愛さ。
美しくて寂しくて、でも希望がある物語。
2.『トゥ・ウォーク・インビジブル』
『嵐が丘』や『ジェーン・エア』などの作品を書いたブロンテ三姉妹の物語。
年老いた父、アルコール中毒の弟、女性作家への偏見がある社会。
そんな中、3人は男性の名前で作品を発表することを思いつく。
数々の作品が生まれた舞台背景を知ることができる。
偏見にも家族のしがらみにも負けず作家として自分を表現していく彼女たちに元気をもらえる。
静かで、それでいて力がある映画。
3.『海街diary』
家族を捨てた父親の葬儀に参列することになった三姉妹。
そこで腹違いの妹に出会う。
何かを感じた3人は、妹に自分たちと一緒に鎌倉で暮らさないかと提案する。
そこから始まる4人の姉妹の物語。
移りゆく鎌倉の四季の美しさ、4人の温かな家族愛。
取り立てて大きな事件が起きるわけではないが、そんななんでもない日々が特別に感じる。
近年観た映画の中でも特別好きになった。
4.『グレイテスト・ショーマン』
差別や偏見に苦しんでいた人たちを集め、サーカスを開いた男の物語。
最初は貧困の中でも自分の夢を追うことに一生懸命だった主人公が、次第に自分をもっと認めて欲しいと高嶺の花に手を伸ばす。
しかし、本当に大切なものは何なのか、何を大切にしたいのかを考え、自分の原点に立ち戻る。
ミュージカル映画、最高。
歌の数々、差別や偏見に立ち向かう人々に勇気をもらえる。
100エーカーの森で出会った仲間たちと別れ、大人になったクリストファー・ロビン。
仕事に忙殺されている彼は、家族をないがしろにし、一人ぼっちになりかけていた。
そんな彼の元に、プーが現れる。プーは一緒にいなくなった仲間を探して欲しいとお願いする。
プーと仲間を探すうちに、クリストファー・ロビンは自分にとって何が大切かを思い出していく。
とにかく懐かしさと愛しさで胸がいっぱいになった。
プーの可愛さ、クリストファー・ロビンとの友情。
幸せはここにあると感じた。
映画を見ながら泣いたのは久しぶり。
6.『リメンバー・ミー』
家族に音楽を禁止されているミゲルは、「死者の日」に「死者の国」に迷い込んでしまう。
元の世界に帰るには家族の許しが必要となる。
家族の許しを得るためには、音楽をあきらめなくてはならない。
音楽をあきらめきれないミゲルは、他の家族の許しを得るために奮闘する。
音楽に対する情熱と、家族の愛に包まれた物語。
タイトルにもなっている曲、「リメンバー・ミー」の本当の意味を知った時。涙が溢れた。
7.『レディ・バード』
都会に強い憧れを抱くレディ・バードの高校生活最後の1年間を描く。
保守的な母親との対立、何よりも大切な親友、背伸びした恋。
自分は一体何になりたいのか葛藤しながら奮闘する少女に、強い共感を覚える。
彼女の未来に何が待っているかはわからない。
でも、彼女には支えてくれる家族と親友がいる。
優しく希望を与えてくれる映画。
8.『百円の恋』
お弁当屋の娘、一子は32歳。仕事も夢もない。
家族間の争いで家を出ることになった一子は百円ショップで働くことになり、そこで気になっていたボクサーの男と出会う。
ふとしたきっかけで身体の関係になった2人だが、男は一子を振り回す。
一子はボクシングを始め、その魅力にはまっていく。
最初はあまり好きな展開ではなかったのだが、中盤ボクシングに居場所を見つけてからの怒涛の展開。一気に好きになった。
何かに本気になれる人はかっこいい。
そして確かにこれは「恋」の話だった。
9.『エターナル・サンシャイン』
寡黙な男と風変わりだが魅力的な女。
女は男と別れた後、彼との記憶を消してしまう。それを知った男は自分も彼女との記憶を消すことを決意する。
愛する人の記憶を消すことは本当に幸せなことなのか。
シリアスでありながら要所要所にコメディ要素もある。
不思議で切ないラブストーリー。
3月は計9作品。
タイプの違う作品を色々観られてよかった。